評価損(格落ち)を認めてもらえない場合

評価損(格落ち)とは

評価損とは、交通事故等で損壊した車両に対して、通常必要とされる修理が行われたものの、修理後の事故車両の価値が、事故前の車両の価値より低くなることについての損害です。

評価損は、裁判手続上、一般的に、バンパー等の部品を交換した場合や板金塗装を行った場合は、評価損の発生は認められません。

例外的に、修理を行ったものの完全な回復が出来ない場合や自動車のフレーム等、車両の本質的構造部分を損傷してしまった場合に、認められる傾向にあります。

また、車両を購入してからそれほど時間が経過していない状況での事故の場合や希少性のある輸入車の場合において、評価損の支払いが認められる傾向にあります。

そのため、評価損を相手方に請求した場合、認めてもらえないケースが多いように思われ、当事務所への相談にも、評価損に関する相談が良くあります。

どのような場合に評価損が認めてもらえるか。

評価損は、過去の裁判例おきましては、事故車両を修理しても原状回復(完全な回復)が出来ない場合や購入して間もない事例等で認められております。

そのため、残念ながら、現在の損害賠償実務上、車両の物損事故が発生すれば、常に認められるものではない運用となっております。

評価損の認定方法について

評価損の認定方法については、

  1. 修理費を基準にして評価額を認定する方法
  2. 車両の時価を基準にして評価額を認定する方法
  3. 財団法人日本自動車査定協会等の査定等時価の評価資料を考慮して認定する方法


等があります。

実務上は、①の修理費を基準として一定の割合(10~35%)の評価損を認めるものが多い印象です。

そして、この10~35%の認定幅につきましては、過去の裁判例を見ますと、購入して時間が経過していない程、また、希少性のある車両であったり、高級な車両であるほど、認定額を大きくなる傾向にあります。

評価損を認めてもらえない場合の対応について

前述のとおり、評価損は必ず認めてもらえるものではなく、また、購入して間もない車両や希少性のある車両、高級な車両に関しても、相手方の自動車保険会社からの回答もどちらかのという消極的で、被害者の方から申し出が無いと認定してもらえない傾向にあります。

評価損を認めてもらえない場合の対応方法としましては、評価損の概念や損害認定方法自体が難しい傾向にありますので、請求の可否等を判断するためにも、まずは交通事故の処理に慣れた弁護士に相談していただくことが無難です。

当事務所での実績としましては、

  • ご依頼前は、評価損を一切認めてもらえなかった方が、ご依頼後、一定の評価損の賠償を認めてもらえたケース
  • ご依頼前は、ある程度の評価損を認めていたが、ご依頼後、評価損の増額が出来たケース


等があり、一定の成果が得られています。

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