後遺障害診断書作成についての医師面談を経て、自賠責保険での後遺障害等級9級16号の認定と訴訟対応にて十分な賠償金を獲得できました。
①事案の概要
ご依頼前、加害者の保険会社から後遺障害診断書の指示など無く、極めて僅かな示談金の提示があったため、ご本人様が当職のご相談、ご依頼され、その後の医師面談から適切な後遺障害診断書の作成を経て、後遺障害等級9級16号の獲得と訴訟対応によって、当初提示額の約430倍の十分な賠償金を獲得できました。
②事故態様 人対自動車
③お怪我の内容 顔面部挫創など
④ご依頼前に認定された後遺障害等級 ー
⑤症状固定の際の医師面談 有り
⑥ご依頼後に認定された後遺障害等級 9級16号
⑦後遺障害の内容 神経症状を伴った顔面部の醜状障害
⑧任保険会社からの提示額 ご依頼前:3万円
⑨獲得した賠償金(自賠責保険金、訴訟対応後賠償金) 1300万円
⑩事件処理のご依頼時期 加害者の保険会社からの賠償額提示後にご依頼。
⑪事件解決の経過とポイント
依頼者様は、対自動車との交通事故によって顔面部挫傷の大怪我をされ治療を受けられましたが、その後、加害者の自動車保険会社や治療先医療機関において、後遺障害診断書の作成などの助言はありませんでした。そのため、加害者の自動車保険会社からは後遺障害は無いものと扱われ、更に大きな過失相殺を受けていたため、僅か3万円という極めて低額な示談金の提示を受け、これを疑問に思い遠方から当事務所までご相談にお越し頂けました。当職がヒアリングをさせていただき、お怪我の傷跡をご確認させて頂きましたところ、お顔に外貌醜状の後遺障害が残存しており、後遺障害等級認定が受けられると判断出来ました。そして、治療先医療機関の主治医様との面談を経て、主治医様のご協力もあり丁寧な後遺障害診断書をご作成いただき、自賠責保険では、後遺障害等級9級16号の認定を受けることとなりました。その後、加害者の自動車保険会社との交渉を開始しましたものの、顔面部の外貌醜状の後遺障害であることから労働能力の喪失の度合いや過失割合について、強く争われたため、様々な証拠を提出し、粘り強く訴訟対応を行うこととなりました。最終的に控訴審まで争うこととなりましたが、十分な賠償金を獲得でき、依頼者様にも感謝を頂けた事案です。
依頼者様は、当事務所へのご相談前、後遺障害診断書の作成について誰からもアドバイスを受けられる機会がありませんでした。加害者の自動車保険会社担当者は、依頼者様のお怪我の内容を認識し後遺障害診断書の作成手続きについて一応のご理解があるはずですので、本来は、依頼者様に、後遺障害診断書を作成してもらうよう助言を行うべき事案であったと考えられ、このような加害者の自動車保険会社の対応にとても疑問の残るところです。また、依頼者様、治療先の医療機関様だけでは、適切な補償を受けるための後遺障害診断書作成までたどり着くことが難しい場合のある事を示している事案でした。